VS Codeをインストールして開いてみたものの、何をすればいいのか、何から始めればいいのか分からない——。最初は誰でもそうです。でも、プログラムの開発は、つきつめれば「書く・実行する・結果を見る」の繰り返しです。この記事では、その一番最初の一歩を、一緒に踏んでみましょう。
1. VS Codeは何をする場所か
まず、VS Codeがどういう道具なのかをはっきりさせておきましょう。ここを誤解したまま進むと、あとで「なぜ動くのか」が分からなくなります。
メモ帳やWordとの違い
メモ帳やWordは、文字を書くためのソフトです。書いた文章を保存したり印刷したりはできますが、それを「動かす」ことはできません。VS Codeが決定的に違うのは、書いたコードを、その場で実行できる点です。
「書いて、動かして、結果を見る」場所
プログラムを作る作業は、突きつめると次の3つの繰り返しです。
- コードを書く
- 実行する(動かす)
- 結果を見て、直す
この3つが一つの画面の中で完結する道具を、開発環境(IDE)と呼びます。VS Codeはその一つです。
そして、これから挑戦するバイブコーディングは、自然言語で指示を出して、AIにコードを書かせ、その場で実行して、結果を確認してもらうこと。つまり、この「書く・実行する・結果を見る」をAIに任せる行為です。今回はその前段として、まず自分の手でこの流れを一周してみます。
たぬきちいきなりAIに任せちゃダメなんですか?



一度自分でやっておくと、AIが何をしているのかが分かるようになるんです。遠回りに見えて、いちばんの近道ですよ。
2. 画面の3つの場所
VS Codeを開くと、いろいろなものが目に入って圧倒されるかもしれません。でも、最初に覚える場所は3つだけです。残りは今は気にしなくて大丈夫です。




① ファイルの一覧(エクスプローラー)
画面の左側にある、ファイルやフォルダの一覧が表示される場所です。ここで新しいファイルを作ったり、すでにあるファイルを開いたりします。
② コードを書く場所(エディタ)
画面の中央の広い場所です。ファイルを開くと、ここに中身が表示され、コードを書き込めます。VS Codeの主役となる場所です。
③ 実行して結果が出る場所(ターミナル)
画面の下側に表示できる場所です。書いたコードを実行すると、その結果がここに表示されます。この「実行できる場所」があることが、VS Codeがただのエディタではなく開発環境である証です。
ターミナルが画面に見当たらないときは、上のメニューから「Terminal」→「New Terminal」で開けます。
3. ファイルを作って書いてみる
場所が分かったところで、さっそく手を動かしてみましょう。「hello world(ハロー・ワールド)」という、プログラミングを始めるときに世界中で最初に書かれる定番の一行を書いてみます。
まず、作業するフォルダを開く
VS Codeでは、ファイル1つだけを開くのではなく、「フォルダ(作業場所)ごと開く」のが基本です。プログラムは複数のファイルがまとまって動くことが多く、その「まとまり」をフォルダ単位で扱うからです。バイブコーディングでAIに作業を頼むときも、AIはこのフォルダの中を見て動きます。だから、まず作業場所となるフォルダを決めます。
デスクトップなど分かりやすい場所に、新しいフォルダを作ります。名前は「vscode-test」のような半角英数字が安心です。
VS Codeのメニューから「File」→「Open Folder」を選び、いま作ったフォルダを開きます。左のエクスプローラーにフォルダ名が表示されます。
ファイルを作る(hello_world.py)
フォルダを開いたら、その中にファイルを作ります。エクスプローラーの「新しいファイル」アイコンをクリックし、ファイル名を hello_world.py とします。
末尾の .py は「これはPythonのファイルです」という目印です。これがあることで、VS CodeやPythonが「Pythonとして扱う」と判断できます。


コードを書いて保存する
エディタ(中央)に、次の一行を書きます。
print("hello world")書けたら保存します。Windowsなら Ctrl + S、Macなら Command + S です。保存しないと、書いた内容は実行に反映されません。
これで「書く」はできました。でも、これはまだ画面に文字が並んでいるだけ。本当に動くのか、次で確かめます。
4. 書いたコードを実行する
実行しようとすると……動かない
ターミナル(下の場所)を開いて、次のように打ち込み、Enterキーを押します。
python hello_world.py

すると、おそらく 「python は認識されていません」といったエラーが出るはずです。Windowsでは、代わりにMicrosoft Storeの画面が開くこともあります。
これは失敗ではありません。むしろ正常です。なぜなら、VS Codeはコードを書く場所であって、Pythonを実行する仕組み(実行環境)そのものは持っていないからです。料理にたとえるなら、レシピ(コード)とキッチン(VS Code)は用意できたけれど、肝心のコンロ(Python)がまだ無い状態です。
Pythonをインストールする
コンロにあたるPythonを入れましょう。
Pythonの公式サイト(python.org)にアクセスし、最新の安定版をダウンロードします。2026年6月時点では3.14系が最新の安定版です。


ダウンロードしたファイルを開き、画面の指示に従って進めます。Windowsの場合は、最初の画面で「Add python.exe to PATH」に必ずチェックを入れてください。
VS Codeのターミナルを一度閉じて開き直し、python --version と打ちます。Python 3.14.x のような表示が出れば成功です。
Windowsで「Add python.exe to PATH」のチェックを忘れると、インストールしてもターミナルがPythonを見つけられません。ここだけは必ずチェックを入れてください。
もう一度、実行する
準備ができたら、もう一度ターミナルで同じコマンドを実行します。
python hello_world.py今度は、ターミナルに次のように表示されたはずです。
hello world

自分が書いた一行が、実行されて、結果として返ってきた。これがプログラムを「動かす」ということです。



「書く(VS Code)」と「実行する(Python)」がそろって、ようやく開発環境になりました。VS Codeが何をする場所か、体で分かったと思います。
5. まとめ
お疲れさまでした。この記事でやったことを振り返ります。
- VS Codeは、コードを書いて・実行して・結果を見るための「開発環境」
- 覚える場所は3つ:ファイルの一覧(エクスプローラー)/コードを書く場所(エディタ)/実行して結果が出る場所(ターミナル)
- 操作の流れ:フォルダを開く → ファイルを書いて保存 → ターミナルで実行
たった一行でも、自分の手で書いて動かせたなら、もう開発環境を使い始めています。

コメント